超音波の利点と臨床使用
超音波は他の画像診断法に比べて多くの利点があるため、医療の現場で広く使われるようになりました。
プローブを皮膚や粘膜に当てて使用します。プローブ先端のウィンドウ部分から音のエネルギーを放出して、細胞組織を検出し、スクリーン上に内部構造の画像を生成します。
感染管理担当者を対象とした米国の全国調査では、調査対象となったすべての診療部門で超音波検査が使用されていました(図1)1。
超音波の使用が拡大するにつれ、超音波プローブの消毒方法を標準化する必要性が高まっています。標準化することで、すべての患者さんにベストなケアを提供することができます。
図1. Carrico(2018年)1からの引用。調査対象となった全ての部門で超音波が使用されていた。
体表用超音波プローブを使用する処置
- 創傷スキャン(火傷・褥瘡の診断など)
- 組織内に挿入された医療器材の視覚化(生検等の経皮的インターベンションなど)
- 手術中の無菌組織のスキャン(外科手術中など)
体腔内超音波プローブを使用する処置
- 経膣(TV)超音波検査
- 経直腸(TR)超音波検査
- 経膣採卵や経直腸前立腺生検などでの穿刺ガイド
超音波プローブの消毒
このように多くの処置で使用される超音波プローブは、交差感染のリスクを軽減するために使用前の適切な消毒が必要です。
スポルティング分類には、超音波プローブをどのように使用するかに応じた消毒方法が示されています。
- Carrico RM, et al. Am J Infect Control. 2018;46(8):913-20.